癌と癌治療を生き延びた記者の闘病記〈Newsweek〉

今日も大阪は猛暑日。炎天下のマスクは暑いし息苦しいし、たまりませんね。(-_-;)
この季節、コロナに加えて熱中症にも十分お気をつけを。

今週号のニューズウィーク日本語版の特集記事「ドキュメント 癌からの生還」を読みました。これはジャーナリストの金田氏による自らの体験を基に書かれた体験記とリポートです。

東大病院から逃亡、転院先で手術回避、そして生き延びた――元日経ビジネス記者でジャーナリスト歴30年の金田信一郎は昨年3月、突然ステージ3の食道癌に襲われた。紹介された東大病院に入院し、癌手術の第一人者である病院長が主治医になったが、曖昧な治療方針に違和感を拭えず、セカンドオピニオンを求めて転院。しかし転院先でも土壇場で手術をしない治療法を選択し、今では以前とほぼ同じ日常を取り戻した。Newsweek日本語版7/27号より

ステージ3の食道がんに侵された金田氏は、東大病院での「抗がん剤治療→手術」という「標準治療コース」をいったんは受け入れたものの、その曖昧な治療方針に納得がいかず、プロのジャーナリストとして自らに最も適した治療法を調べあげ、最後には自らの判断で放射線治療を選び、医者に困難といわれた放射線のみの食道がん治療をやり遂げ、無事に生還します。

そして、その体験を基にした現代の医療の問題点を赤裸々にリポートしてくれています。

「マクドナルド化」する医療
エビデンスという、臨床での数値結果に裏打ちされた「標準治療」に従うー。
「かつて、治療を自由に考えてきた医師が、『マニュアルどおりの治療さえしておけばいい』と考えるようになってしまった。目の前の患者ごとに治療や薬への反応が違うのに」
がん研究会がんプレシジョン医療研究センター所長(外科医)の中村祐輔は、危機感を募らせている。そして、こう表現する。
「医療のファストフード化」
20世紀の大量消費社会を象徴する産業の仕組みに酷似しているという。客(患者)の向や要望には応じず、画一的な調理(治療)を効率的に進めていく。Newsweek日本語版7/27号より

僕も含めて、一般的に「標準治療」といえば最も治療効果の高い、まず第一に選択すべき治療方法であるという認識を持っていると思います。確かに臨床でのエビデンスに基づいた高い治療効果が期待できるとはいえ、あまりにも標準治療がマニュアル化しすぎて患者の視点が欠落しているという問題点があるといいます。そしてそのことが患者の年齢もライフスタイルも考慮しない日本特有の手術至上主義という弊害を生んでいることを記事は指摘しています。

そしてこの流れに歯止めをかけるのは患者自身なのだ、と金田氏はまとめています。

「標準治療」が一般的に最も効果が高く効率的な治療方法である、という認識は前提として持ちつつ、その上でじゃあ自分のがんに対してもそれがベストなのか、医者と病院に任せきりにせず、納得行くまでとことん調べ、考えて決める。納得いく治療方法を自分自身で選んだという自負があれば、結果がどう出ようとも悔いは残らないはずです。

この記事の内容の基になっている金田氏がご自身の体験と医療についてリポートした書籍が発売されています。いざというとき参考にしたいと思います。

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